オーラルフレイルの症状と対策
オーラルフレイルという言葉を聞いたことがありますか? これは一体どんな症状なのでしょうか。 まずオーラルは「口」という意味です。フレイルは「か弱さ」や「壊れやすさ」を表しています。この二つのことばが組み合わさったオーラルフレイルの症状について、今回は具体的にご説明します。食事をしていて、「むせる・食べこぼす」、「食欲がなく、少ししか食べられない」、「柔らかい物ばかり食べる」といったことが増えたと感じませんか。また生活の中で、「滑舌が悪い、舌が回らない」、「口が乾く、においが気になる」、「自分の歯が少ない、あごの力が弱い」という変化はありませんか?
このような口に関するささいな悩みが積み重なっていくと、オーラルフレイルの状態になります。若い頃には健康で元気だったのに、様々な原因により口の機能が低下してしまうのです。さらにそれが心身機能の低下にまでもつながってしまいます。では、オーラルフレイルの症状を予防するためには、どんな対策をすればよいのでしょうか。対策として栄養、身体活動、社会参加という3つのポイントがあります。
栄養は、食と口腔機能の視点から考えます。食事でタンパク質をしっかりとり、栄養を心がけましょう。お口の健康のためには、定期的に健診を受けましょう。身体活動は、たっぷり歩くこと、ちょっと頑張って筋トレをすることから始めましょう。日常的に体を動かすのを意識していくことが大切です。社会参加も重要なポイントです。働くこと、ボランティアに参加すること、充実した余暇活動を行なうことにより、心身ともに前向きで健康的な生活ができます。友達と一緒に食事をするといった簡単なことでもよいのです。社会とのつながりを持つことが健康につながります。
意識して口を動かす口腔体操も対策のひとつです。口や舌を動かしたり、ぶくぶくうがいを行なったりすることで、口や舌の動きがスムーズになります。自分自身でこうした予防対策をとるのはもちろん、定期的な健診で歯科医にチェックしてもらうこともオーラルフレイルの予防になります。自分では気づけないささいな衰えがあるかもしれません。