インプラント治療後避けるべきこと
インプラントは歯肉を切開して顎の骨に埋め込むという大がかりな外科手術のため、治療後には気をつけていただくべきことが多くあります。まずインプラント治療では、切開をするため麻酔を使用して治療を行ないます。そのため、治療後は施術箇所に麻酔が効いていることで感覚が鈍くなっているのが注意点のひとつです。麻酔が切れていない間に食事をすると、頬の肉や唇を噛んでしまったり、熱い物で火傷してしまったりして、お口の中を傷つけてしまう可能性が高くなります。そのため、治療後数時間は食事を避けるように心がけてください。
また、治療後しばらくはインプラントがまだ安定していない状態です。麻酔が切れた後も、しばらくの間はナッツやせんべいなど硬い食べ物をインプラントに取り付けた人工歯で噛むのも控えましょう。さらに、熱い食べ物や飲み物を避け、あまり噛まなくても飲み込むことができるゼリーなど、やわらかい食べ物を選びましょう。
また、治療後1週間はアルコールも避けるべきです。アルコールの成分は血の巡りを良くするため、傷口が閉じていない状態で摂取すると血が大量に出たり、大きく腫れたりします。
辛い食べ物や甘い物、酸っぱい物も刺激となり、出血や腫れを促進するので避けてください。また、治療後は運動や入浴にも注意が必要です。運動と入浴も血行を良くするため、出血や腫れを引き起こしてしまいます。治療後1週間は激しい運動は避け、軽い運動でも治療後2日から3日は行なわずに安静にしてください。入浴は湯船に浸からず、治療後3日ほどはシャワーで過ごすことを心がけましょう。
また、たばこを吸っている方は治療後に禁煙することをおすすめします。たばこの成分は血流を悪くするので、傷を治りにくくする上、顎の骨とインプラントの結合を阻害する可能性も高いです。歯周病を悪化させる原因にもなり、歯を失った原因が歯周病である場合には注意が必要になります。しかも、歯肉の状態を悪くするたばこはインプラントだけでなく別の天然歯も失う恐れがあります。